リラクゼーション系サービスを扱う会社社長・綾川寛二は『子持ちの女装社長』で有名。音叉セラピストの白瀬乙耶に突然キスされた綾川は、妻亡き後、息子の寛のために女装していたが自分はゲイではないと伝える。以降、綾川親子と白瀬は友情関係を築くことになるが、白瀬がふと見せる色っぽい顔、そして純真な顔に綾川は次第に惹かれて…。
あらすじはAmazonよりいただきました。
「心臓がふかく爆ぜている」主人公・齋藤の幼なじみで女装する子持ちヤモメの会社社長・綾川と複雑な過去を持った音叉セラピスト白瀬の話です。
音叉セラピストっていうのははじめて聞いたので、文中の説明がちょっと興味深かったです。いい音って体をすーっとさせてくれるのはわかる気がするから、受けてみたいなと思っちゃった。
妻の彩花を亡くして4年以上、息子の寛を育てるために女装を始め、会社を大きくするために奔走して、自分の恋はそっちのけだった綾川が、齋藤の友人である白瀬に出会って関わる事で、その気持ちを徐々に思い出す話です。
白瀬のバックボーンがやたら複雑だし、ゲイだって言ってたけど、それトラウマのせいだよね?っていうところや、寛がいなかったらどうなったの?とか、たまに??ってなったりもしたんですが、それでも1冊読みきったときにはとても面白い作品だと思いました。
30過ぎて色々あった人たちが、自分達の生きてきた上での色々を含めて一緒にいようと思う過程が面白かったというか。寛がいて彩花を本当に愛していた過去も含めて、綾川はこれから白瀬といようと決意するし、白瀬もそれは同じで。恋もそうだけど家族になっちゃったっていうのが、好きでした。
前作では齋藤に色々言っていた綾川が、案外恋に物慣れない部分がある男だったのは以外でしたが、その思いがけず純なところが、ちょっとぶっきらぼうな物言いになっても悪くないと思えた要因だったかも。
白瀬のように耐える受には、綾川ぐらいズケズケとものが言えるキャラクターがお似合いだったのかなと思ったりしました。
崎谷さんの作品に出てくる女性キャラって、あまりにも威勢が良すぎて読んでて引いちゃうことがあるんだけど、綾川の妻の彩花は登場人物の回想でのみでてくるので、今回はそういうことがなくてよかったな…と思ったり。